ずっと書こう書こうと思って、先延ばしにしてきたけど、
今、暇だし、書いとこう。
今日のは自分がのちにふりかえる用のメモ日記ね
去年の9月くらいから就職のことなんかでいろいろ考えたりして、
そのためにビジネス書だけじゃなくて、いろんな小説とか手出してみた。
それを2月まで小説月間として続けてた。
で、まだまだ読み足りないけど、自分の中では一つ階段を登れた気がするから
いったん終了。
とりあえず、まとめはあとで書くとして、
まずは読んだ本リスト
燃えよ剣、海辺のカフカ、智恵子抄、雪国、伊豆の踊子、銀河鉄道の夜、壬生義士伝、ノルウェイの森、世界の終わりとハードボイルドワンダーランド、龍馬がゆく、暗号解読、罪と罰、限りなく透明に近いブルー、ナイフ、GO。
多分、こんだけ。
ビジネス書は抜いてる。
書きあげてみると、意外に少ないなあって感じだけど、
冊数は意外にあった気がする。
まあ、上下に分かれてたり、分かれてなかったりといろいろだったから正確な数字は出せないけど。
で、感想書いとく。
司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」、「龍馬がゆく」、そして、浅田次郎著「壬生義士伝」は
とにかくアツかった。
けっこう前に、新渡戸稲造先生の「武士道」読んだけど、
あれを具現化した本だと思う。
「武士道」はすごいいい本だったけど、
アツさはあまり伝わってこなかった。
それは武士道を解説するために、論理的に書かれてるせいだと思う。
だからイマイチ武士道ってものがピンとこなかった。
でも、上記三つの本を読んでサムライの崇高な精神のすごさがとてもよく伝わってきた。
当時の外国人たちがサムライを恐れたのもよくわかる。
でも、そんなサムライのすごさが伝わってくれば来るほど、
現代人の精神レベルが悲しくなってきた。
それは特に自分に対してそう思った。
なんて未熟なんだ、と。
知識の充足より、精神面の発達の方がより重要だと思わされました。
村上春樹さんの「ノルウェイの森」、「世界の終わりと~(略)」、「海辺のカフカ」
この人の本は好き嫌い分かれるとか、本の世界では批判的な意見もあるとか、
いろいろあるみたいですが、
僕はすごい好きでした。
どこがおもしろいとか具体的にそこまで言えるわけじゃないんですが、
彼の本は読んでて、すごい心地がいい。
読書の世界に浸るっていう感じ。
だから夢中になって読んじゃう。
あと、彼の比喩表現が個人的にはすごく好きです。
すごくおもしろいというか、ユニークというか、
彼の比喩表現も読んでてすごく心地いい。
ノルウェイの森であったセリフで印象にのこっているのは、
ミドリという女性「あたしのことどれくらい好き?」
主人公「世界中の木が倒れてしまうくらい好きだよ」
(確か、大体こんな感じ)
よく考えると意味がわからないんですが、
するすると心の中に入ってくるので、おもしろいんです。
村上春樹さんの本はそういうユニークな表現であふれていて、
すごくおもしろかったです。
そして、純文学というジャンルらしいんですが、
むしろノルウェイの森以外は少しミステリー調になっていて、
すごく読みやすく、かたい感じはまったくないです。
正直、彼の本をもっと読みたいという思いでいっぱいなんですが、
そういう読書ばかりしているわけにもいかないのと、
時間がいくらあっても足りないので、
暇な時に徐々に読んでいきたいと思います。
それに好きな作家さんのものは一気に読んでしまうより少し残しておいた方が
お楽しみ感があっていいと思います。
川端康成さんの「雪国」、「伊豆の踊子」、宮沢賢治さん「銀河鉄道の夜」、
そして、高村光太郎さん「智恵子抄」。
この辺はまとめていきます。
雪国と伊豆の踊子は心情描写や情景描写がよかった気がします。
すごくきれいで透き通った印象をうけました。
ただ、そのよさはあまりわかりませんでした。
こういう文学系の作品は今まであまり読んでこなかったせいでしょうが、
雪国はストーリー的にまさにこれから!ってところで話が終わるので
驚きました。
まんがでいうと、
「これからも彼らの旅は終わらない!」みたいな。
具体的にいうと、「シャーマンキング」レベルの終わり方。
印象としては物語の中盤で終わったような感じです。
ただ、映画なども含む物語一般として、
読み終わった瞬間におもしろかった!と思う作品より、
「よくわからなかった」「微妙」「イマイチ」
と思う作品の方がのちのち「味がある作品だった。」「すごく印象に残ってる」
という評価に変わる傾向がある気がします。
アクション映画なんかは前者ばかりですが、
ヒューマンドラマ系は後者だったりする気がします。
「グッドウィルハンティング」なんかは昔観た時はよくわからない映画でしたが、
今では僕の中で名作として扱われています。
本当の名作は後者なパターンなイメージです。
全部が全部そういう風になっているわけではないんですが、
僕の中ではそういうことがままあります。
とりあえず、雪国は印象に残る物語だったと思います。
伊豆の踊り子も似たような感じですが、
雪国よりすっきりしてるので、印象の残り具合は雪国の方が高いです。
この2冊はわかりやすい感動はありませんでしたが、読んでよかったと思う本でした。
銀河鉄道の夜は宮沢さんが天才過ぎて、
その天才っぷりが凡人の俺には全く伝わってきませんでした。
天才すぎるわ。
これは皮肉でいってるんじゃなくて、まじで天才すぎると思っています。
友達から宮沢さんに関する講義を軽く受けたんですが、
天才っているんだなという感じです。
うとうとしながら読んだので最後の方が一瞬意味がわからなかったんですが、
うおおおって感じでした。
あれは読んどいて損はないね。
「智恵子抄」は手紙形式で、ずっとやり取りされるんですが、
徐々に状況がわかってきて、
途中から泣きそうになりました。
ホントに愛を感じる話で、もっかい読もうと思っています。
まじでいい本。
村上龍さん「限りなく透明に近いブルー」、ドストエフスキー「罪と罰」。
両方、あまりおもしろくないと思った本です。
限りなく透明に近いブルーは一気に読んで、
しんどいと思いながら読んだせいかもしれませんが、
あまり好きではありませんでした。
短いのでそんな苦痛ではありませんでしたが。
むしろ苦痛だったのは「罪と罰」です。
ロシアの本は二度と読まないと思わされた本でもあります。
ロシア人はまだいいと思うんですが、ロシア語に明るくない自分にはかなりきつかったです。
ロシアは一人の人を呼ぶのに、何種類も言い方があるみたいで、
呼ぶ人によってそれが変わるみたいなんです。
だから一人あたり、3,4種類あって、しかもロシアの変な名前で、
登場人物が複数出る時点で、もう誰が誰のことを言ってるのか、
誰が誰にしゃべってるのかが全然わかりませんでした。
わかり始めたのは上巻読み終わったくらいのころです。
ちなみに文庫で上下で1200ページくらいあります。
そして文字も小さい。
これらも俺を苦しめた理由の一つです。
そして、これも文学の割に若干ミステリーテイストが含まれているんですが、
ミステリーテイストなだけなので、すすみが超遅い。
ひたすら主人公が発狂&苦しむ物語です。
最後の100ページくらいから少しまともだからそこは気持ちいい。
そこまで来ると、罪と罰のタイトルもなんかわかってくる。
あれは読者も主人公といっしょに罪の重さを体験して、
最後の最後でやってくる、罪と罰からの解放を感じるのが狙いじゃないかなと思います。
最後までいくと、めちゃくちゃ心が晴れ晴れします。
解放されたって感じです。
あそこまで解放感感じた小説は今までありませんでした。
ただ、最後の100ページのためにあれを読み続けるのは苦行でしかありません。
あれはネタとして読んだらいいと思いますが、
自発的にオススメしようとは思いません。
苦行を体験したい人にはうってつけだと思います。
サイモン・シンの「暗号解読」。
暗号解読の歴史や暗号の構造についてひたすら説明してくれる本です。
かなりおもしろかったです。
暗号の構造・解読についての説明を歴史に沿って、説明してくれるんですが、
この作者の説明の仕方がうまい!
本来ならば、かなりわかりにくいはずの説明を非常にわかりやすくシンプルに書いてあります。
そして、歴史というドラマを絡めてあるために、その暗号がどういう役割を果たしたかとか
解読されたことによってどういう悲劇をもたらしたかとかが書いてあって、
いつの間にかどんどん読んでしまいます。
これを読んだおかげで、世界史に少し興味が出てきました。
ちなみに、今はインターネットでいろいろな情報がやり取りされていますが、
個人情報を扱うページを開く際は暗号化されたページがどうのこうのとかいうメッセージが出てくると思うんですが、あれも暗号の歴史が積み重なってできたものです。
そういうことを知ることもできたので、非常に興味深い本でした。
これは小説月間だから読んだというより、自分の知的好奇心を満たすためですねw
実際、精神面向上にはあまり貢献していないと思います。
重松清さん「ナイフ」、金城一紀さん「GO」
普通におもしろかったです。
上記にあげた名作たちのあとだと、そこまで説明する必要もないかという感じです。
おもしろかったですけど、バイブルレベルではない普通の小説のおもしろさです。
感想としてはこんなもんですかね。
では、まとめに入ります。
今まで、自分は小説というものを軽んじてきたように思います。
なぜなら特に明確な知識を与えてくれるものではなかったからです。
読み終わったあとに考えさせられたりってことは多いですが、
それは小説でなくても、映画でもいいわけです。
だからそこまで多くの時間を割いてまで、小説に時間を充てる必要はないかなと思っていました。
しかし、9月から2月にかけて集中的に読んでみて、
小説は知識を与えこそしないものの、もっと重要なものを育んでくれることに気付きました。
それは自身の人間性や精神性です。
知識はあくまでツールです。
ツールを増やすことはとてもいいことですが、
その知識に振り回されてしまうことだってあります。
その手に入れた知識を正しい方向に使うためにも
高尚な精神というものは必要だと思います。
適当に本を読めばそれが手に入るというわけではありませんが、
自分の心に届くようないい本にふれ、そして常に頭を使って考える。
そうすれば、自分の人間性が育っていくと思います。
自分の中で人間性や精神性というものの定義が正確になされていないので
これを読んでらっしゃる方はイマイチ感覚がつかめないでしょうが、
なんとなくで読んどいてください。
今回、少し本を読んだことで、高尚な精神とまではいかずとも、
少しは前進できたように思います。
以前は読書してもここまで感じるものはありませんでしたが、
いろいろ勉強してきて、見方が広がってきたせいでしょうか。
とても有意義な読書期間となりました。
おそらく、知識面と精神面はバランスよく鍛えていくことが
相互にいい影響を与えるんではないかなと思います。
3月に入ってからはビジネス書というか実用的な本に戻していますが、
これからも毎年読書の秋キャンペーンを実施していきたいと思います。
そうして、ちょこちょこ自分の中身を磨いていけたらと思います。
それでは。
モニター
5 年前
4 件のコメント:
俺が読んだことあるタイトルとけっこうかぶってる笑
村上春樹はおもしろいね。かなり意味不明なんだけど、意味を求めないでいいし、たぶん求めるものでもない。村上ワールドに入ってしまうとほんとに抜け出せなくなるな~
村上龍は何がいいのか俺も理解できない。読んでて苦痛っていうのがよくわかるわ。
ドフトエフスキーの罪と罰も読んだけど、長すぎて途中で放棄したし。
小説なら東野圭吾が全体的におもしろいし、伊坂幸太郎もいい。「重力ピエロ」は個人的にすごい気に入った。最近映画化されたらしい。ミステリー系なんだけど、強いメッセージがこめられてて、読んだあと結構いい後味が残る感じかな。
俺も昔は新書とかしか読んでなくて、小説のおもしろさがあまりわかんなかったんだけど、小説は人生でほんとに大事なことを教えてくれると思う。chigiの言うとおり、新書=知識、小説=精神性、この両方が大事という考え方はすごく的を射てると思う。
だから世の中には知識はすごくても、人間的にどうかなって人がいるんだと思う。
今考えてるのが、旅をする場所についての小説を読むってこと。歴史も、風情も伝わってくるし、行く前に読めば旅先での感度が100万倍くらいになってすごい楽しめるんじゃないかと思う。
そういう意味で、沢木耕太郎の「深夜特急」っていう本はほんとに旅のバイブルだと思う。すごいおすすめ。
またいい本あったら教えて~
よう読んだな、こんな長いのw
村上ワールドはすんばらしい
次はねじまき鳥読みたい。
村上龍さんはまだあの一冊しか読んでないから意見はできないけど、今回読んだやつは好きじゃなかったわ。
罪と罰は正直、4回くらい挫折しそうになったwww
東野圭吾は今、読もうと思ってる。
ただ、読書週間は終わったからそのうち。
旅をする前に読むってのはいいわ。
今回、幕末系の本をいろいろ読んでから、一人旅したけど、すんげーおもしろかった。
特に山口県は興奮した。
教えてくれた本はチェケラしてみるわ!
ありがとう!
龍馬じゃなくて、竜馬だよ♪確か、あれは小説なので、歴史の龍馬じゃなくて、司馬さんが描く龍馬ってことを意味したかったとか、なんとか♪
ノルウェイの森は良かった。
浅草の本屋で5時間ぐらい立ち読みして読んだ笑
表現が素敵よな 独特の世界観。好きです。
きさびー
龍馬龍馬と書きまくってたら変換がめんどくさくなったwww
ノルウェイの森も好きだけど、俺はカフカ派だw
ノルウェイの森は今度映画化されるらしいね。
コメントを投稿